市販グラノーラの選び方ー原材料表示と食品添加物の基本ー

市販のグラノーラに使われている食品添加物は、食品安全委員会の評価を経て、国が成分規格や使用基準を定めたうえで使用を認めているものです。「添加物が入っているから体に悪い」と心配しすぎる必要はありません。選ぶときは添加物の有無だけでなく、原材料表示・栄養成分表示・アレルギー表示を見て、ご自身やご家族に合うかどうかを確かめることが大切です。
この記事は一般的な情報をまとめたもので、病気の予防や治療を目的としたものではありません。
食品添加物はどのように認められているの?

食品添加物は、保存料・甘味料・着色料・香料など、食品の製造や加工・保存の目的で使われるものです。
日本では原則として、国が指定した添加物(指定添加物)だけを使うことができます。食品安全委員会の評価で人の健康を損なうおそれがないとされた場合に限り、成分規格や使用基準を定めたうえで使用が認められます。なお、2024年4月から、食品衛生基準に関する行政は厚生労働省から消費者庁に移管されています。
「加工でん粉」は気にしたほうがいい?
グラノーラの原材料表示で見かけることがある「加工でん粉」は、でん粉に加工を加えたもので、とろみや食感を整える目的などで使われます。2008年に11品目が食品添加物として指定され、表示には「加工でん粉」という簡略名を使うことが認められています。
食品安全委員会の評価
食品安全委員会は2007年の評価書で、この11品目について「発がん性、生殖発生毒性及び遺伝毒性を有さないと考えられる」とし、添加物として適切に使用される場合は安全性に懸念がなく、一日摂取許容量(ADI)を特定する必要はないと評価しました。
乳幼児向け食品についての補足
ヒドロキシプロピルデンプンなど一部の加工でん粉は、製造の過程でプロピレンオキシドという物質を使います。同じ評価書では、EUの食品科学委員会(SCF)が、こうした加工でん粉を乳幼児向け食品には用いるべきでないとしていたことが紹介されています。その理由は「安全性情報の不足」とされています。
食品安全委員会はこれを踏まえ、乳幼児向け食品での使用状況のモニタリングや、プロピレンオキシドの残留をできる限り減らすことに留意するよう付け加えています。加工でん粉全体が海外で禁止されているわけではありません。
アスパルテームは避けるべき甘味料?
アスパルテームは、日本でも食品添加物として指定されている甘味料です。2023年7月、WHOの国際がん研究機関(IARC)はアスパルテームを「グループ2B(ヒトに対して発がん性がある可能性がある)」に分類しました。これは根拠の強さを示す分類で、どれくらいの量で影響が出るかを示すものではありません。
同時に公表されたFAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)のリスク評価では、一日摂取許容量(体重1kgあたり0〜40mg)を変える理由はないとされ、この範囲内なら毎日摂取しても安全とされました。WHOは、体重70kgの大人が許容量を超えるには、アスパルテーム200〜300mgを含む飲料を1日に9〜14缶飲む必要があると説明しています(ほかの食品からの摂取がない場合)。
ただし、アスパルテームを含む食品には「L-フェニルアラニン化合物を含む」旨の表示が義務づけられています。フェニルケトン尿症などでフェニルアラニンの摂取に制限がある方は、表示を確認し、主治医の指示に従ってください。
アレルギーが心配なときはどこを見る?

グラノーラには、ナッツ類や小麦、乳などが使われることがよくあります。食物アレルギーのある方は、アレルゲンの表示を必ず確認しましょう。
容器包装された加工食品では、特定原材料の表示が義務づけられています。2023年にくるみ、2026年4月にカシューナッツが特定原材料に加わりました。アーモンドやマカダミアナッツは「特定原材料に準ずるもの」として表示が推奨されています。
食後の体調の変化が気になる場合は、自己判断で食品を大きく制限せず、医師に相談してください。
市販グラノーラを選ぶときのチェックポイント

パッケージ裏の表示は、次の順番で見ると分かりやすくなります。
| 見る場所 | 確認すること |
|---|---|
| 原材料名 | 重量の割合が多い順に書かれています。最初のほうを見ると、主な材料が分かります |
| 添加物 | 「/」や改行、別の欄などで原材料と区分して表示されています |
| 栄養成分表示 | 熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量。「100gあたり」か「1食あたり」かも確認しましょう |
| アレルゲン | 特定原材料などの表示を確認します |
「無添加」「不使用」の表示はどう読む?
消費者庁は2022年3月に「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」を定めました。何が無添加なのか分からない単なる「無添加」や、「無添加だから安全・健康」と結びつける表示などを10の類型に整理し、消費者が誤解しない表示を求めています。
「無添加」の文字だけで判断せず、一括表示欄で「何が使われているか」を確かめるのがおすすめです。
手作りグラノーラという楽しみ方

オーツ麦やナッツ、ドライフルーツなど好きな材料を選び、甘さや香ばしさを好みに調整できるのが手作りの魅力です。
お子さんと一緒に材料を量ったり混ぜたりすると、食材や食品表示に興味を持つきっかけにもなります。ただし、消費者庁は、硬くてかみ砕く必要のある豆やナッツ類を5歳以下の子どもには食べさせないよう呼びかけています。小さなお子さんと作るときは、ナッツを入れない分を取り分けるなど工夫しましょう。
2960グラノーラの原材料
2960グラノーラ(禄・福)の原材料は、有機オートミール、有機アーモンド、有機くるみ、有機マカダミアナッツ、有機カシューナッツ、ヨーロッパ産蜂蜜、有機ココナッツオイル、京都産有機玄米、有機かぼちゃの種、有機クランベリー、有機クコの実で、酸化防止剤としてローズマリー抽出物とビタミンEを使用しています。甘みは主に蜂蜜で、玄米ポンには北海道産てんさい糖を使っています。
ナッツ類を多く使っているため、ナッツ類にアレルギーのある方は召し上がらないでください。
まとめ

- 食品添加物は、食品安全委員会の評価を経て、使用基準などを定めたうえで認められている
- 加工でん粉は、適切に使用される場合は安全性に懸念がないと評価されている
- アスパルテームは、一日摂取許容量の範囲内であれば安全とされている
- 選ぶときは原材料名・添加物・栄養成分・アレルゲンの表示を確認する
- 「無添加」の文字だけで判断せず、何が使われているかを見る
- 体調で気になることがあるときは、医師に相談する
表示の見方を知っておくと、毎日の朝ごはん選びがぐっと気楽になります。ご自身とご家族に合ったグラノーラを、楽しく選んでみてください。
参考
- 厚生労働省「食品添加物」:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuten/index.html
- 食品安全委員会「添加物評価書 加工デンプン」(2007年11月):https://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/07/dl/s0704-15m.pdf
- 厚生労働省 薬事・食品衛生審議会 添加物部会 参考資料「加工デンプンの表示について」(2007年11月):https://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/11/dl/s1128-21f.pdf
- WHO「Aspartame hazard and risk assessment results released」(2023年7月14日):https://www.who.int/news/item/14-07-2023-aspartame-hazard-and-risk-assessment-results-released
- WHO JECFA データベース「Aspartame」:https://apps.who.int/food-additives-contaminants-jecfa-database/Home/Chemical/62
- 消費者庁「食品表示基準」:https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_labeling_act/assets/food_labeling_cms201_261001_03.pdf
- 消費者庁「食品表示基準Q&A 第2章 加工食品」:https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_labeling_act/assets/food_labeling_cms201_261001_12.pdf
- 消費者庁「食物アレルギー表示に関する情報」:https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_sanitation/allergy/
- 消費者庁「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」(2022年3月30日):https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_labeling_act/assets/food_labeling_cms201_220330_25.pdf
- 消費者庁「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」リーフレット:https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_sanitation/food_additive/assets/food_labeling_cms204_221122_01.pdf
- 消費者庁 子ども安全メール Vol.617「節分は窒息・誤嚥に注意!硬い豆やナッツ類は5歳以下の子どもには食べさせないで!」:https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/child/project_001/mail/20230124/





