なんとなくダルいのはなぜ?食品添加物の基礎知識と「無添加」表示の読み方、見直したい生活習慣

「なんとなくダルい」の原因はひとつではなく、睡眠不足や生活リズムの乱れ、ストレス、病気など、さまざまな要因が考えられます。国の基準に沿って使われている食品添加物を原因と決めつけるのではなく、まずは睡眠や食事のバランスを見直し、ダルさが続くときは医療機関に相談することが大切です。
この記事では、食品添加物の安全性の考え方や「ぶどう糖果糖液糖」の正体、「無添加」表示の読み方を、公的な資料をもとに整理します。

「なんとなくダルい」の原因は何が考えられる?

疲れやダルさは、体や心に負担がかかっていることを知らせるサインでもあります。考えられる要因には、たとえば次のようなものがあります。
- 睡眠時間の不足や、眠りの質の低下
- 夜ふかし・朝食抜きなど、生活リズムの乱れ
- 仕事や家事の負担、ストレスの積み重なり
- 治療が必要な病気が隠れている場合
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、睡眠不足が日中の眠気や疲労、注意力の低下などにつながることが示されています。同ガイドによると、令和元年の調査で1日の平均睡眠時間が6時間未満の人は、男性で37.5%、女性で40.6%でした。
食品添加物とは?安全性はどう確認されている?

食品添加物は、保存性を高めたり、味や香り、見た目を整えたりする目的で使われるものです。保存料、着色料、香料、甘味料など、さまざまな種類があります。
厚生労働省によると、添加物は食品安全委員会による健康への影響の評価を受け、健康を損なうおそれがないと判断された場合に限って使用が認められます。また、使用が認められた添加物についても国民一人当たりの摂取量が調査され、許容一日摂取量(ADI:人が毎日一生涯摂取し続けても健康への悪影響がないと推定される一日当たりの摂取量)の範囲内かどうかが確認されています。
気になる添加物がある場合は「怖いから避ける」ではなく、原材料表示を見て自分で選ぶ、という向き合い方がおすすめです。
「ぶどう糖果糖液糖」は人工甘味料?

清涼飲料などの原材料でよく見かける「ぶどう糖果糖液糖」は、人工甘味料ではなく「糖」の一種です。農林水産省の資料では、でん粉から作ったぶどう糖の一部を酵素で果糖に変えた液状の糖(異性化糖)と説明されています。
| 名称 | 分類 | 主な例 |
|---|---|---|
| 異性化糖 | 糖(でん粉由来の液状の糖) | ぶどう糖果糖液糖、果糖ぶどう糖液糖、高果糖液糖 |
| 砂糖・蜂蜜など | 糖 | 上白糖、てんさい糖、蜂蜜 |
| 人工甘味料 | 食品添加物(甘味料) | アスパルテーム、スクラロースなど |
甘い飲み物とはどう付き合えばいい?
WHO(世界保健機関)は、遊離糖類(加えられた糖のほか、蜂蜜や果汁に含まれる糖も含む)の摂取量を、1日の総エネルギーの10%未満にすることをすすめています。甘い飲み物は手軽に糖類をとりやすいので、飲む量や回数を意識してみましょう。
原材料名は、使われた重量の多い順に表示されています。購入前に裏面を見る習慣をつけると、自分で選ぶ手がかりになります。
「無添加」表示はどう読めばいい?

消費者庁は2022年3月に「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」を公表し、消費者の誤解を招きやすい表示を10の類型に整理しました。たとえば次のような表示は注意が必要とされています。
- 何を使っていないのかが分からない、単なる「無添加」
- 「無添加だから安全」「体に良い」など、健康や安全と結び付けた表示
- 同じ働きをする別の原材料を使っているのに「〇〇不使用」とする表示
「無添加」かどうかだけで食品の良し悪しは決まりません。何が使われているかは、一括表示の原材料名と添加物の欄で確認しましょう。
参考までに、2960グラノーラの原材料には、酸化防止剤(ローズマリー抽出物、VE)も含まれています。甘みは主に蜂蜜です。
毎日の食事と生活習慣で見直したいこと

ファストフードやインスタント食品も、たまに楽しむ分には問題ありません。大切なのは、特定の食品を「悪者」にすることではなく、全体のバランスです。
- 主食・主菜・副菜をそろえる:農林水産省の「食事バランスガイド」は、1日に「何を」「どれだけ」食べるかの目安を示しています。
- 朝食をとり、寝る直前の夜食を控える:「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、体内時計を整えるうえで役立つ習慣として紹介されています。
- 成人は6時間以上を目安に睡眠時間を確保する:同ガイドの推奨です。
- 疲れのたまり具合をチェックする:厚生労働省は「疲労蓄積度自己診断チェックリスト」を公開しています。
ダルさが続くときは?

食べ物は病気を治すものではありません。休んでも回復しないダルさが続く、日常生活に支障がある、発熱や体重の減少、気分の落ち込みなどを伴う、といった場合は、自己判断で食事だけを変えようとせず、早めに医療機関に相談してください。
まとめ

- ダルさの原因は睡眠、生活リズム、ストレス、病気などさまざまです。自己判断で特定の食品や食品添加物を原因と決めつけないことが大切です。
- 使用が認められた食品添加物は、国の評価と基準のもとで使われています。
- 「ぶどう糖果糖液糖」は人工甘味料ではなく糖の一種。甘い飲み物は量を意識しましょう。
- 「無添加」の言葉だけでなく、原材料表示を見て選ぶのがおすすめです。
- ダルさが続くときは、早めに医師に相談しましょう。
毎日の食事を、無理なく楽しく整えていきたいですね。
参考
- 厚生労働省「食品添加物」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuten/index.html
- 消費者庁「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」(令和4年3月30日) https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_labeling_act/assets/food_labeling_cms201_220330_25.pdf
- 消費者庁「早わかり食品表示ガイド(令和7年4月版・事業者向け)」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/information/pamphlets/assets/food_labeling_cms201_250512_02.pdf
- 農林水産省「異性化糖をめぐる状況について」 https://www.maff.go.jp/j/seisan/tokusan/kansho/iseikato/attach/pdf/iseikato-1.pdf
- 農林水産省「食事バランスガイド」 https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/zissen_navi/balance/division.html
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」 https://www.mhlw.go.jp/content/001305530.pdf
- 厚生労働省「労働者の方へ(疲労蓄積度自己診断チェックリスト)」 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_70718.html
- WHO “WHO calls on countries to reduce sugars intake among adults and children”(2015) https://www.who.int/news/item/04-03-2015-who-calls-on-countries-to-reduce-sugars-intake-among-adults-and-children





