教育水準が高い国トップ3は?データを用いた解説

教育水準が高い国トップ3は?データを用いた解説

「教育水準」を1つの数字で決める公式ランキングはありませんが、国際比較でよく使われるOECDの学力調査「PISA2022」(81か国・地域、15歳が対象)で見ると、トップ3はシンガポール・日本・マカオです。

シンガポールは数学・読解・科学の3分野すべてで1位、日本とマカオは3分野のうち2分野で3位以内に入りました。

この記事では、文部科学省・国立教育政策研究所が公表したデータをもとに、上位国の結果と、かつて首位だったフィンランドの現状、データを読むときの注意点をまとめます。

「教育水準が高い国」はどう比べるの?

国ごとの教育水準を比べるときによく使われるのが、OECD(経済協力開発機構)の**PISA(生徒の学習到達度調査)**です。

  • 対象:義務教育を終える段階の15歳
  • 分野:数学的リテラシー・読解力・科学的リテラシーの3分野
  • 頻度:2000年からおおむね3年ごと
  • PISA2022:81か国・地域から約69万人が参加(日本は高校1年生など約6,000人)

知識を覚えているかではなく、「身につけた力を実生活の課題にどこまで活用できるか」を測る調査です。

PISA2022で上位だった国は?

全参加国・地域(81か国・地域)での上位5位は次のとおりです。

順位数学的リテラシー読解力科学的リテラシー
1位シンガポール 575点シンガポール 543点シンガポール 561点
2位マカオ 552点アイルランド 516点日本 547点
3位台湾 547点日本 516点マカオ 543点
4位香港 540点韓国 515点台湾 537点
5位日本 536点台湾 515点韓国 528点
OECD平均472点476点485点

3分野で「3位以内に入った回数」を数えると、シンガポールが3回、日本とマカオが2回です。この記事ではこの3か国・地域をトップ3としています。

第1位:シンガポール

シンガポールは3分野すべてで1位でした。特に数学的リテラシーは575点で、2位のマカオに20点以上の差をつけています。

第2位:日本

日本は全参加国中で数学5位・読解3位・科学2位、OECD加盟国(37か国)の中では数学1位・読解2位・科学1位でした。前回2018年調査から3分野とも平均得点が上がっています。

文部科学省は、背景として次のような要因を挙げています。

  • 新型コロナによる休校期間が他国より短かった可能性(OECDの指摘)
  • 学習指導要領を踏まえた授業改善が進んだこと
  • 学校のICT環境が整い、生徒がICT機器の使用に慣れたこと

また日本は、家庭の社会経済的な背景が得点に影響する度合いが低い国の一つとされています。

第3位:マカオ

マカオは数学2位・科学3位・読解7位でした。上位には、マカオ・台湾・香港・韓国といった東アジアの国・地域が多く並んでいます。

フィンランドは今どうなっている?

「教育先進国」として知られるフィンランドは、2000年と2003年の読解力で1位、2003年と2006年の数学で2位と、初期のPISAで上位でした。

PISA2022では数学20位(484点)・読解14位(490点)・科学9位(511点)と順位は下がりましたが、3分野ともOECD平均を上回っています。

フィンランド国家教育庁によると、就学前教育と基礎教育は無償で、給食も無料で提供されています。全国共通のコアカリキュラムの枠内で、各自治体や学校が独自のカリキュラムをつくる仕組みです。

データを読むときの注意点は?

  • 点差が小さい国は「ほぼ同じ」:PISAは抽出調査なので、数点の差には統計的に意味のある差がない場合があります(例:読解2位のアイルランドと3位の日本は同じ516点)。
  • 順位は年によって変わる:フィンランドのように、上位国が入れ替わることがあります。
  • 測っているのは3分野だけ:芸術や体育、社会性などはPISAの対象外です。
  • 平均点以外の視点も大切:家庭環境による学力差の小ささ(公平性)も、教育の質を考える目安になります。

まとめ

PISA2022のデータで見ると、教育水準が高い国・地域のトップ3はシンガポール・日本・マカオです。日本は3分野すべてでOECD加盟国中2位以内に入り、家庭環境による差が小さい点も特徴です。

一方で、フィンランドのように順位は時代とともに変わり、PISAが測れるのは学びの一部にすぎません。

教育は、未来の大人を育てる大切な過程です。未来の大人が未来の日本を創っていきます。これからも子どもたちの学びを大切にする日本であってほしいですね。

参考

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