添加物とハゲの関係性とは?その実態を徹底解説!

「添加物を食べるとハゲる」という話を見かけることがありますが、食品添加物が薄毛や抜け毛の原因になると示した公的な見解はありません。日本で使える食品添加物は、原則として国が安全性を確認して使用を認めたもので、必要なものには使ってよい量などの基準が決められています。薄毛の原因は男性ホルモンの働き、ほかの病気、体への強い負担などさまざまです。気になるときは、食べ物で何とかしようとする前に皮膚科で相談しましょう。
この記事では、添加物の仕組みと、日本皮膚科学会が示す薄毛の主な原因、髪のために心がけたい食生活をまとめました。
食品添加物とは?どうやって安全性が確かめられているの?

食品添加物は、食品の保存性を高めたり、色や味、香りを整えたりするために使われるものです。保存料、着色料、甘味料、香料などがよく知られています。
日本では、食品衛生法にもとづいて、原則として国が認めた添加物しか使えません。天然か合成かは関係ありません。安全性を確かめる流れは次のとおりです。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 安全性の評価 | 食品安全委員会が、動物実験などの科学的データをもとに評価します |
| 摂取量の上限 | 毎日一生食べ続けても健康への悪影響がないと考えられる量(一日摂取許容量・ADI)を定めます |
| 使い方のルール | 必要に応じて、食品ごとに使ってよい量や使い方の基準が決められます |
| 実際の摂取量の確認 | 市販の食品から実際にとっている量を調べています。最近の調査では、ADIを大きく下回っています |
なお、2024年4月から、食品添加物の基準づくりは厚生労働省から消費者庁に移っています。
添加物で髪が抜けることはあるの?

「保存料が頭皮の血行を悪くする」「着色料が体の中で毒に変わる」といった話を見かけることがありますが、どれも確かな根拠は見当たりません。決められた基準の範囲で使われている添加物が、薄毛の原因になると示した公的な見解もありません。
一方で、「添加物を避ければ髪が守られる」という根拠もありません。消費者庁も「無添加」「不使用」といった表示について、添加物を使っていない食品のほうが安全だと受け取られないよう、ガイドラインで注意を呼びかけています。
薄毛や抜け毛の主な原因は?

日本皮膚科学会の「皮膚科Q&A」では、脱毛症の原因として次のようなものが挙げられています。
男性型脱毛症(AGA)
髪は「生える・育つ・抜ける」を繰り返しています(毛周期)。男性型脱毛症では、男性ホルモンが5α-還元酵素によって作用の強い形に変わり、毛を作る細胞の増殖を妨げます。そのため髪が育つ期間が短くなり、細く短い毛が増えていきます。
ほかの病気や体への強い負担によるもの
- 膠原病(エリテマトーデスなど)
- 甲状腺機能低下症などのホルモンの病気
- 亜鉛欠乏症
- 大きな手術、重い感染症、妊娠、過激なダイエットのあと(休止期脱毛)
中には、治療が遅れると毛が生えなくなるものもあります。そのため、抜け毛の原因を自分で決めつけず、皮膚科で診てもらうことが大切です。
髪のために心がけたい食生活は?

日本皮膚科学会は、抜け毛を確実に防ぐ方法はないとしたうえで、髪の新陳代謝にはビタミンやミネラルが関わるため、バランスのとれた食生活をすすめています。特定の食品やサプリメントで薄毛が治るわけではありません。
主食・主菜・副菜をそろえる

ごはん、肉や魚・卵・大豆製品のおかず、野菜のおかずをそろえると、栄養がかたよりにくくなります。自宅で料理をすると、使う食材や味つけを自分で選べるのも良いところです。
市販の食品を選ぶときは、パッケージの「無添加」の文字だけで決めず、原材料名や栄養成分表示を見る習慣をつけると、何を食べているかがよくわかります。
過激なダイエットは避ける
食事を極端に減らすと体に強い負担がかかり、抜け毛が増えることがあります。体重が気になるときも、自己流で極端に食事を減らすのは避けましょう。
食品に含まれる栄養素を知る

たんぱく質、ビタミン、亜鉛や鉄などのミネラルは、卵、肉や魚、大豆製品、ナッツ類、穀類など、さまざまな食品に含まれています。食品ごとの含有量は、文部科学省の「食品成分データベース」で調べられます。1日にどれくらいとればよいかは、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」が目安になります。
睡眠と頭皮ケアも大切に
食事のほかにも、日本皮膚科学会は次のようなことを挙げています。
- 無理をせず休息をとり、規則正しく生活する
- 髪に負担のかかる髪型や、頻繁すぎるカラーリングを避ける
- 自分に合ったシャンプーを使い、頭皮が乾燥しすぎたり脂っぽくなったりしない頻度で洗う
まとめ

- 国の基準の範囲で使われている食品添加物が薄毛の原因になると示した公的な見解はなく、反対に添加物を避ければ髪が守られるという根拠もありません。
- 薄毛や抜け毛の原因には、男性ホルモンの働き、ほかの病気、体への強い負担などがあります。
- 食事はバランスを第一に考えましょう。食べ物は治療の代わりにはなりません。
- 抜け毛が増えた、頭皮の様子がいつもと違うと感じたら、早めに皮膚科を受診しましょう。
毎日の食事は、我慢するものではなく楽しむものです。原材料表示を見ながら、自分に合った食べ方を見つけてみてくださいね。
参考
- 厚生労働省「食品添加物」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuten/index.html
- 厚生労働省「食品添加物 よくある質問(消費者向け)」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuten/qa_shohisya.html
- 消費者庁「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」(令和4年3月30日) https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_labeling_act/assets/food_labeling_cms201_220330_25.pdf
- 公益社団法人日本皮膚科学会「皮膚科Q&A 脱毛症」 https://qa.dermatol.or.jp/qa11/index.html
- 同 Q6「男性型脱毛症ではなぜ薄毛になるのでしょうか?」 https://qa.dermatol.or.jp/qa11/q06.html
- 同 Q17「他の病気と関連する脱毛はありますか?」 https://qa.dermatol.or.jp/qa11/q17.html
- 同 Q18「抜け毛を防ぐ生活上の注意点はあるでしょうか?」 https://qa.dermatol.or.jp/qa11/q18.html
- 文部科学省「食品成分データベース」 https://fooddb.mext.go.jp/
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html





