食品添加物とテストの点数の関係性は?研究でわかっていること

食品添加物とテストの点数の関係性は?研究でわかっていること

教育添加物

食品添加物がテストの点数を下げる、という因果関係は、現時点の研究では確かめられていません。

英国の研究で、一部の合成着色料と保存料の混合物が子どもの活動性や注意にわずかな影響を与えた可能性が報告されましたが、欧州食品安全機関(EFSA)は「証拠は限定的」と評価し、学業への影響も不明としています。

大切なのは特定の添加物を怖がることより、毎日の食事全体のバランスを整えることです。

そもそも食品添加物とは?

厚生労働省は、食品添加物を「保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用されるもの」と説明しています。

食品を傷みにくくしたり、見た目や風味を整えたりと、私たちの食生活を支える役割を持っています。

添加物と子どもの集中力についての研究は?

英国サウサンプトン大学などの研究(2007年)

よく紹介されるのが、医学誌『Lancet』に掲載された研究です。

3歳児153人と8〜9歳児144人に、合成着色料と保存料(安息香酸ナトリウム)を混ぜた飲料、または偽の飲料(プラセボ)を飲んでもらい、多動性の指標を比べました。

その結果、混合物の種類や年齢によっては、プラセボより多動性の指標がわずかに高くなったと報告されています。

欧州食品安全機関(EFSA)の評価

一方、EFSAはこの研究を検証し、次のように評価しました。

評価のポイントEFSAの見解
影響の大きさ一部の子どもに「小さな影響」があった限定的な証拠
結果の一貫性年齢層や混合物の種類によって結果が一致しない
どの添加物の影響か混合物で試験したため、個々の添加物は特定できない
学業への影響学校での勉強や知的機能に影響するかは不明
規制への反映許容一日摂取量(ADI)を変更する根拠にはならない

EUの表示ルール

EUでは、この研究を受けて、特定の6種類の合成着色料を含む食品に「子どもの活動と注意に悪影響を及ぼすおそれがある」という趣旨の表示を義務付けています。

ただし、これは予防的な情報提供であり、「添加物で成績が下がる」と示したものではありません。

添加物を減らせばテストの点数は上がる?

添加物の摂取量とテストの点数の関係を直接調べ、因果関係を示した信頼できる研究は、今回確認できた範囲では見当たりません。

子どもの学力には、睡眠、生活リズム、学習環境、食事全体の内容など多くの要素が関わります。「添加物を避ければ成績が上がる」とは言えない点に注意が必要です。

日本では安全性をどう確認している?

日本では、原則として国が指定した添加物だけが使用できます。

  • 食品安全委員会が安全性を評価する
  • 人の健康を損なうおそれがない場合に限って指定され、使用基準が定められる
  • 市販食品の添加物の量を調べ、許容一日摂取量(ADI)の範囲内か確認している

ADIは、毎日一生涯摂取しても健康への悪影響がないと推定される一日あたりの量です。

家庭でできることは?

完璧を目指す必要はありません。できる範囲で、次のようなことから始めてみてください。

  • 主食・主菜・副菜をそろえる:農林水産省の「食事バランスガイド」は、主食・副菜・主菜・牛乳・乳製品・果物の組み合わせとおおよその量の目安を示しています
  • 原材料表示を見る習慣をつける:何が入っているかを親子で確かめると、食への関心も育ちます
  • 早寝・早起き・朝ごはんで生活リズムを整える:文部科学省も、子どもの生活リズム向上の取り組みを進めています

子どもの様子が気になるときは?

落ち着きのなさや集中しにくさが続く場合、その理由はさまざまです。食べ物だけで判断したり、自己流の食事制限をしたりせず、かかりつけの小児科医や専門機関に相談しましょう。

食事は治療の代わりにはなりません。

まとめ

  • 添加物がテストの点数を下げるという因果関係は確かめられていない
  • 英国の研究では一部の着色料・保存料の混合物で小さな影響が報告されたが、EFSAは証拠を限定的と評価
  • 日本の添加物は、国の安全性評価と使用基準のもとで使われている
  • 不安になりすぎず、食事全体のバランスと生活リズムを整えることが大切

お子さんと一緒に「今日は何を食べようか」と楽しみながら、毎日の食卓を整えていきましょう。

参考

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